何様

29日になって、救急隊員が僕の携帯を見たのは前に書いたとおりなんです。
救急隊員が電話帳に「親父」とあるのを見つけたのもうっすら覚えてます。
わかんないのは、救急隊員の話によると「兄がこっち(東京)にいるから、そっちに連絡したはうが早い」ぽいことを言った(のか携帯をうばって「コイツに―」みたいなことをやったのかは知らんけど)みたいで。
僕はまったく記憶がないんですけどね。
たぶん救急隊員が「『親父』っていうあだ名の人だったらマズくね?」と考えたんだと思います。
 
救急隊員からうちの兄に電話がいって(出勤途中の電車で何度も鳴らされて、折り返してやるから待てよ! と半ギレだったそうです)救急の病院行ったそうです。
そのときに僕の携帯も渡されたそうです。
とりあえず病気の前兆とかなかったか、リダイアルしてみたそうです。
28日の夜に最後に電話したのは元彼女でした。別によく電話はしてたんで、他愛のない会話をしてたの覚えてます。
当然、前兆なんてなかったんですけど。
 
そういえば手術を終えて目を覚ましたとき、親に変なことを聞かれたんですよ。
「(元彼女の名前)ちゃんに会いたい?」
はぁ?
なにを考えてるんかわかんないけど、来るとなったら飛行機だよ? つーかもう別れて2年よ。ないない。
当然首を振る。
 
で、今日わかったんですけど、その時来てくれてたんですって。
……俺、サイテー。
 
後日新潟の病院に転院したとき、懲りずに来てくれたので平謝りしました。